太宰治と箱庭療法 ~枠の中のドラマ~

2018/06/27 18:07
太宰治の『人間失格』(昭和23年)を読み返してみると、大変に箱庭療法的な小説であることに気付きます。先ずは、主人公の名前が箱庭療法そのものです。「大庭葉蔵」という名前は、「大きな庭に葉(ピース)がいくつも蔵されている」と読め、正に箱庭療法のイメージです。 大庭葉蔵という主人公の名は『人間失格』で初めて出て来るものではなく、昭和10年に発表された『道化の華』という短編小説の主人公の名として使用されています。この『道化の華』の中で太宰は主人公の名前について、「大庭は、主人公..

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箱庭療法 ~気付きとエンパワーメント~

2018/05/31 16:46
「庭」という言葉にはプライベートな響きがあります。公園のように自由に立ち入ることが出来る場所ではなく、個人の邸宅や、城、寺院などの敷地に造られていて、持ち主の好意によって拝観出来るプライベートなスペース、という趣を持っています。「庭」はそれが付設されている建物と調和しており、持ち主の好みや個性が色濃くにじみ出ています。そして、持ち主にとっては、「庭」がとてもくつろげる癒しの空間でもあります。 箱庭療法では、クライエントが自分の「庭」を、内寸72cm×57cm×7cmの木製の..

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