秘境と人生 ~語られざる真実との出会い~

学生時代、今から40数年前に金沢・能登方面へ一人旅をしました。
最初に泊まった金沢のユースホステルで同宿した複数の人から「猿山岬に行きなさい」と言われました。
「ガイドブックに載っていないので知らなかったが、こちらに来て勧められて行ってみたらすごく良かった」
車でアクセス出来ず、1時間半程山道を歩かなければならないことからガイドブックで紹介されず、「能登最後の秘境」と言われていました。

私はスケジュールを変更して、能登金剛から曽々木に移動する途中で猿山岬を訪れることにしました。
猿山岬は能登半島の西北端に位置し、180mの断崖の上に灯台が在り、日中の一時間だけ灯台守の人が来て鍵を開けてくれて、灯台に登れます。
当日は天気も良く、猿山岬は能登旅行の中で最も印象深い想い出となりました。

旅の面白いところは、事前に知らなかったことを旅に出て初めて知ることです。

アラプール.jpg

20年程前、スコットランドのネス湖を訪れた時には次のようなことが有りました。

駐車場で降りて歩き出すと、バグパイプの音が聴こえます。
アーカート城が見えて来ました。
アーカート城はネッシーを写した写真によく前景として出て来る廃墟です。
城に近付いて行くと、スコットランドの民族衣装を着た若い男がバグパイプを吹いています。
スコットランドらしい牧歌的な風景だとほのぼのとした気持ちになりました。

その時突然、ゴーッという耳をつんざくような轟音が空を覆いました。
次の瞬間、ジェット戦闘機の大きな機影が降りて来ました。
と見るや、瞬く間に向きを変え、湖面すれすれの低空飛行で、アッと言う間に湖の奥へと消えて行きました。

辺りには静寂が戻り、バグパイプの音が再び聴こえ出しました。
観光客のざわめきも戻って来ます。
先程の出来事が夢かと思われるようにのどかです。

英国空軍の演習飛行でしょう。
ネス湖の細長い地形と人里離れた環境が演習飛行に打ってつけなのでしょう。
このような事実はいかなるガイドブックにも記載されていないし、テレビで放映されることも有りません。
現地に行ってみないと分かりません。
世の中にはこうしたことが沢山有るのでしょう。

旅の面白さはそこにあります。
そして、それはまた人生の面白さでもあります。

カウンセリングルーム・メイウッド

この記事へのコメント