太宰治と箱庭療法 ~枠の中のドラマ~

太宰治の『人間失格』(昭和23年)を読み返してみると、大変に箱庭療法的な小説であることに気付きます。先ずは、主人公の名前が箱庭療法そのものです。「大庭葉蔵」という名前は、「大きな庭に葉(ピース)がいくつも蔵されている」と読め、正に箱庭療法のイメージです。 大庭葉蔵という主人公の名は『人間失格』で初めて出て来るものではなく、昭和10年に発表された『道化の華』という短編小説の主人公の名として使…

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